第6回社会保障審議会企業年金・個人年金部会資料(厚生労働省)

厚生労働省は、第6回社会保障審議会企業年金・個人年金部会資料を公開しました。
本件は、企業年金・個人年金部会における主な検討課題の設定に当たって、第2回部会(3/19)と第3回 部会(3/29)において、以下の関係団体のヒアリングを実施ものをまとめたものです。

【改革の視点】
○ 高齢期における就労期間の延伸だけでなく、個々人の働き方の多様化に対応できるような制度設計が必要。他方で、多様 な働き方への希望、意欲、健康状況等については個人差があることから、年齢によらず、退職時からの受給を可能とする制度 の柔軟性も必要。(経団連)

【拠出時の仕組み】 (確定給付企業年金の加入可能年齢、掛金等)
○ 加入可能年齢を75歳まで伸長可能にすべき。(企年協)
○ 掛金の停止・再開や減額・増額を加入者自ら決定できるよう加入者掛金の柔軟な拠出、所得控除額の拡大を検討すべき。 (数理人会)
○ DBにおいては現在拠出限度額が設定されていないが、DCとのイコールフッティングの観点からDBの拠出限度額の設定が 過去検討された。DBが退職給付制度として広く活用され、またその水準は企業により区々であることから、現行制度のように、労使合意を前提に自由な制度設計を妨げないことが重要。(金融団体)

(確定拠出年金の加入可能年齢)
○ 高齢期の就労期間の延伸に伴い、企業型DC・iDeCoの双方において、加入可能年齢の拡大を検討すべき。(経団連、企年 連、企年協、国基連、金融団体)
○ 企業型DCについては、60歳以降継続加入に当たっての同一事業所要件を見直すべき。(金融団体)

(企業型確定拠出年金の拠出限度額)
○ 企業の退職給付制度の基幹的な役割としての制度設計を可能とする観点で、さらなる見直しが必要。拠出限度額の制約等 が、各企業の実態やニーズに応じた多様な制度設計を困難にしている。(経団連)
○ 平均的な企業の賃金カーブや退職給付水準を考えると、中高年層や役職の高い者の掛金が企業型DCの拠出限度額を超 過する。現行の拠出限度額では、確定拠出年金を主体とした退職給付制度の構築は困難であり、引上げを検討すべき。(経 団連、数理人会、金融団体。金融団体の一部は撤廃の意見)
○ 拠出限度額は、できるだけ簡素化し、利用しやすい仕組みとするとともに、老後の所得の確保のために十分な水準とする必 要がある。(企年連、企年協、金融団体) ○ DB併用型の企業型DCの拠出限度額の制限(5.5万円の2分の1)の廃止を検討すべき。(企年協)
○ 厚年基金が実質的に廃止される中で、厚年基金並みの給付水準をベースに企業型DCの拠出限度額を設定するという考え 方自体にどれだけ意味があるのか疑問。過去の拠出限度額の設定の考え方との説明の連続性は大事だが、将来を見据えて、 給付の十分性という観点から、公的年金とあわせてどの程度の拠出限度額が必要になるのかという点を中長期的に議論す べき。(部会委員)
○ 公的年金・私的退職給付制度・自助努力の役割分担に関する議論においては所得代替率に基づく給付水準の把握のみで は十分でなく、具体的な生活水準を想定した家計アプローチに基づく検討が必要。ただし、現時点において、家計アプローチ を実行するために十分なデータが公表されていない。(企年協)

(個人型確定拠出年金の拠出限度額)
○ 拠出限度額の引上げを検討すべき。(経団連、数理人会、企年連、国基連、金融団体、部会委員。金融団体の一部は撤廃 の意見)
○ 一方で、拠出できる人との格差という問題がある。(連合)
〇 中小企業における普及の問題、非正規労働者における退職給付の問題がある中で、税制優遇で自助努力を支援していくと いうことに、どういう合理性があるかということは考える必要がある。(連合)

【給付時の仕組み】 (確定給付企業年金の支給開始要件)
○ 公的年金の検討とあわせ、DBにおける支給開始年齢についても見直しが必要。ただし、各企業における柔軟な制度設計を 可能とし、一律引上げ等の規制強化とならないよう、配慮すべき。(経団連、企年協、金融団体)
○ 定年延長等の雇用延長に伴ってDB の給付設計を見直す場合、たとえ金額ベースで一時金給付や年金給付の水準を維持 する場合であっても、現行の取扱いでは給付減額に該当し個別同意等の手続きが必要となることからDB実施企業にとって負 担感が強く、定年延長等の雇用延長の促進を図るにあたって阻害要因となっている。支給開始要件(年齢)の引上げや法改正 に伴う給付設計の変更に係る給付減額判定基準について見直しが必要。(経団連、数理人会、金融団体)
○ 定年延長に伴う給付額が下がらない場合等の事務手続の柔軟化や、繰下げ規定導入時の手続の簡素化を行うべき。(金融 団体)

(確定拠出年金の受給開始可能期間)
○ 受給開始可能年齢は、加入可能年齢を引き上げても現行通り60歳からとすべき。(経団連、金融団体)
○ 裁定請求期限(70歳)を引上げ若しくは撤廃すべき。(金融団体)
○ 通算加入期間(10年)に関わらず、60歳から老齢給付金を受給可能とすべき。(金融団体)
○ 60歳時点で通算加入者等期間が10年以上の場合は、60歳以上75歳未満の任意の資格喪失以後75歳までの任意の時点、 60歳時点で通算加入者等期間が10年未満の場合は、60歳以上の任意の資格喪失から5年の据置期間経過後75歳までの任意の時点で受給できるようにすると、各加入者のライフプランに合わせて、老齢給付金の受取時期を選択できるようになる。(金 融団体)

(確定拠出年金の中途脱退)
○ 中途脱退要件を緩和すべき。(経団連、企年協、金融団体)
○ 外国籍人材の雇用が増加する中、退社、帰国時の中途引出しができないことで、支障が生じるケースが増えている。例えば、引出し時の一定の課税(追徴課税)を条件に、中途引出しを可能とする選択肢を検討すべき。(経団連、金融団体) ○ 高齢期の生活を支える所得の原資という観点から、中途脱退を安易に認めるべきではない。(部会委員)
○ 年金資産を裏付けとした緊急時における融資制度も考えられるのではないか。(金融団体)

(受給の形態)
○ DB、DCとも一時金での受給を選択している。この傾向は2013年度から継続しており、法が要請する「企業年金の年金性と高 齢期の安定的な所得保障を確保する」観点からは課題が大きい。(連合)
○ 年金制度といっているが一時金でもらっている。さらに、年金と言っているが、終身年金ではなくほとんどが有期年金となって いる。老後のためであれば終身であるべきなのか、しかしながら終身年金を強制できるのか、もらい方の部分の議論もあわせ てしていかなければならない。(部会委員)
○ DBは大部分が有期年金となっており、終身年金である公的年金と役割分担をしていくことが考えられる。(企年連、企年協)
○ 金融資産で賄われる期間は公的年金を繰り下げ、繰り下げ受給により公的年金を増額させる。これにより長生きリスクを公的 年金に任せることになる。全国規模の組織で運用する方法等を考えることが重要。(企年協)
○ 高齢期において経済的な困窮に陥ることを少なくさせるための制度と少し拡大して解釈するのであれば、年金でもらおうが一 時金でもらおうが構わないのではないか。一時金でもらうとすぐに使ってしまい、より高齢期に困窮に陥る人が非常に多い事実 があれば問題だが、日本の高齢期の特徴は、使ってしまうというより、取り崩し率が低いことにある。(部会委員)
○ 年金給付の選択を促進するような受給時の課税の見直しを検討すべき。(数理人会、企年協、金融団体)

詳細は、こちらをご覧ください。

★障害年金・老齢年金・社会保険・労働保険・給与計算のご相談は、どこよりも相談しやすい社会保険労務士事務所「KKパートナーズ」にご相談下さい。

お問い合わせはこちらから

tbhl2r40