建設工事における安全衛生経費については、労働災害防止対策を適切に実施する上で必要な経費であり、
安全衛生経費が下請負人まで適切に支払われることが必要です。
このため、国土交通省では、「建設工事における安全衛生経費の確保に関する実務者検討会」を開催し、
令和４年６月に「建設工事における安全衛生経費の適切な支払いに向けて（提言）」が検討会で取りまとめられました。
この提言では、安全衛生経費の「見える化」の必要性とともに、「安全衛生経費の適切な支払いのための実効性ある施策」
として、元請負人と下請負人の間における安全衛生対策の認識の齟齬の解消や安全衛生意識の共有を図るため、
「安全衛生対策項目の確認表」と安全衛生経費の内訳明示のための「標準見積書」の作成・普及等の有効性が示されました。

この提言を踏まえて、国土交通省では、「安全衛生対策項目の確認表及び標準見積書に関するＷＧ」を開催し、
見積時に安全衛生対策項目の「対策の実施分担」及び「費用負担」を確認するための「安全衛生対策項目の確認表」
の検討を進めてまいりました。
今般、工種ごとの確認表の作成・普及を促進するため、「安全衛生対策項目の確認表（参考ひな形）（別添１）」
及び「安全衛生対策項目の確認表（参考ひな形）説明書（以下「説明書」という）（別添２）」を作成しました。

各専門工事業団体に対しては、「安全衛生対策項目の確認表（参考ひな形）」及び「説明書」並びに先行的に
作成した工種の確認表（別添３）を参考に、工種ごとに「安全衛生対策項目の確認表」を検討、作成いただくよう
お願いしているところです。
また、すべての建設企業に対しては、建設工事の現場において、「安全衛生対策項目の確認表」を活用することにより、
元請負人と下請負人との間で安全衛生対策の分担を共有し、安全衛生経費の適切な支払いにつなげていただくよう
お願いしているところです。