「増えない年金」

 妻と一緒に相談に来られたEさん。昨日、来所したけれども納得がいかなかったようで「今日は別の相談員にして」と妻は少々機嫌が悪い状態でした。5年前の年金見込み額を持参し、昨日に試算した現在の年金見込み額とほぼ同じなので納得がいかないとの事でした。
 「5年間働いていたのだから年金は増えるはず!5年前とほぼ同じなのはおかしい」というのが不満の原因です。5年前には63歳で一度退職して再雇用されるため、給与が減額することが決まっていたのでその条件を織り込んで試算してありました。それを説明しても妻は「5年前に来た時に退職が決まっていたわけではない。給与も下がる等言っていない」と主張されましたが、その当時の担当者が機械に設定した条件(63歳退職、給与減額で再雇用)をお客様に渡す年金額の書面の一番下に付けておいたのでその条件で計算した結果の見込み額である事を説明することができました。
 お客様の多くは5年前にどの条件で将来の年金を試算したかなどは忘れてしまいますから実際に5年たっての年金額が違うことは良くあります。特に国民年金を「将来何年か納付した」として試算したようなケースは実態とかけ離れてしまった場合トラブルとなります。納付をしていないから年金額が少なくなったと言っても中々納得してくれないケースもあります。
 年金の将来の支給額を相談されるケースは、どのような前提を置くかで、結果が大きく変わります。試算の際は、是非、前提条件を記録に残して頂ければと思います。

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