厚生労働省は、「キャリアコンサルタントの継続的な学びの促進に関する報告書」を公表しました。
厚生労働省では、このたび、「キャリアコンサルタントの継続的な学びの促進に関する報告書」を取りまとめましたので、公表します。
この報告書は、厚生労働省が委嘱する職業能力開発専門調査員で構成される「キャリアコンサルタント登録制度等に関する検討会」(座長:花田光世 慶應義塾大学 名誉教授)での議論をまとめたものです。
報告書では、平成28年4月に創設されたキャリアコンサルタント登録制度を踏まえ、キャリアコンサルタントが多様な領域で活躍するための方策と、資格取得後に継続的に学んでいくべき事項を体系的に整理しました。そして、キャリアコンサルタントやこれを組織する団体などが、主体的・継続的に学ぶための指針を示しています。具体的には、キャリアコンサルタントが実務経験を積む機会を確保するための方策や、資格取得後の継続的な学習に特に必要な項目、標準的学習モデルなどを提言しています。
厚生労働省では、この報告書を踏まえ、今後の関連施策の立案・運用改善などを行い、キャリアコンサルタントの質の向上を図ることで、労働者などのキャリア形成支援を一層推進していきます。
【報告書のポイント】
1 キャリアコンサルタントやこれを組織する団体などに今後求められる対応について
○ 実務経験の確保について、キャリアコンサルタントを組織する団体などが、インターンシップ方式による実務経験機会を提供する仕組みなどを検討すべきであることを提言した。
○ 継続的学びの推進について、キャリアコンサルタントは自分自身の課題の把握とその解決、継続的な自己啓発・能動的学習などを、継続的に行っていくことが必要であることを提言した。
○ あるべきキャリアコンサルタント像について示すとともに、資格取得後の継続学習において重点的に学ぶ必要がある項目(個別面談スキル、倫理、法令・制度、ツールの活用方法、多職種連携に関する知識、組織への働きかけ手法、クライアントの特性理解、制度上位置付けられた役割の理解 など)を提言した。
○ 標準的学習モデルについて、各キャリアコンサルタントが自らの力量を客観的に診断できる機会の設定が必要であることから、スーパービジョン※や事例検討会、研修会・経験交流会への参加の機会を組織的に整備する必要があることを提言した。
※キャリア支援におけるスーパービジョンとは、スーパーバイザー(指導者)がスーパーバイジー(指導を受けるキャリアコンサルタント)に対し、面談記録に基づく事例の理解や対応方針の検討などの技術的な面での指導に加え、キャリアコンサルタントとしての成長を図るための支援を行う教育的対応を指します。スーパービジョンを受けることで、クライアントに対する効果的なキャリア形成等支援や、組織活性化への貢献等にもつながります。
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