「配偶者居住権等の評価に関する質疑応答事例」について(情報)

国税庁は、「配偶者居住権等の評価に関する質疑応答事例」について(情報)発表しました。
本年4月1日より施行されており、遺産分割、遺言作成においては、必ず検討しなければならない項目となりましたので、是非ご参考にして頂ければと存じます。

配偶者居住権、配偶者居住権の目的となっている建物、配偶者居住権の目的となっている建物の敷地の用に供される土地等を当該配偶者居住権に基づき使用する権利(いわゆる敷地利用権)及び配偶者居住権の目的となっている建物の敷地の用に供される土地等の評価に関する質疑応答事例を別添のとおり取りまとめたので、参考のため送付する。

国税庁課税部資産評価企画官

省略用語
この事例集において使用した次の省略用語の意義は、それぞれ次に掲げるとおりである。

民法 民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律(平成30年法律第72号)による改正後の民法(明治29年法律第89号)
相法 相続税法(昭和25年法律第73号)
相令 相続税法施行令(昭和25年政令第71号)
相規 相続税法施行規則(昭和25年大蔵省令第17号)
所令 所得税法施行令(昭和40年政令第96号)
耐用年数省令 減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和40年大蔵省令第15号)
相基通 相続税法基本通達(昭和34年1月28日付直資10)
評価通達 財産評価基本通達(昭和39年4月25日付直資56、直審(資)17)
使用貸借通達 使用貸借に係る土地についての相続税及び贈与税の取扱いについて(昭和48年11月1日直資2-189)
土地等 土地及び土地の上に存する権利
配偶者居住権 民法第1028条((配偶者居住権))の規定に基づく権利
配偶者短期居住権 民法第1037条((配偶者短期居住権))の規定に基づく権利
敷地利用権 配偶者居住権の目的となっている建物の敷地の用に供される土地等を当該配偶者居住権に基づき使用する権利
居住建物 配偶者居住権の目的となっている建物
居住建物の敷地 配偶者居住権の目的となっている建物の敷地の用に供される土地等

注記

1 この質疑応答事例における評価方法の説明及び設例で用いている家族構成は、次のとおりです。

注記1

2 設例の図中で使用している色の意味は、次のとおりです。

注記2

3 設例における借家権割合及び借地権割合は、次のとおりです。

 借家権割合 30%

 借地権割合 40%

目次

【 概要 】
《配偶者居住権・配偶者短期居住権》
一括ダウンロード(PDF/2,306KB)
1 配偶者居住権の概要(PDF/322KB)
2 配偶者短期居住権の概要(PDF/317KB)
《配偶者居住権等の評価》
3 相続税法における配偶者居住権等の評価の考え方(PDF/432KB)
4 相続税法における配偶者居住権等の評価方法の概要(PDF/321KB)
5 配偶者居住権の評価額の計算の基礎となる金額(PDF/369KB)
6 「耐用年数」・「経過年数」・「存続年数」(PDF/404KB)
7 経過年数又は存続年数を求める場合の「配偶者居住権が設定された時」(PDF/318KB)
8 居住建物の価額を求める場合の「居住建物の時価」(PDF/101KB)
9 敷地利用権の評価額の計算の基礎となる金額(PDF/815KB)
10 敷地利用権の評価単位(PDF/320KB)
11 居住建物の敷地の価額を求める場合の「居住建物の敷地の時価」(PDF/316KB)
【 具体的計算例 】
《遺産分割等により配偶者居住権が設定された場合》
● 相続開始時に居住建物の一部が賃貸の用に供されておらず、かつ、相続開始の直前において居住建物及びその敷地が共有でない場合
12 配偶者以外の相続人が居住建物及びその敷地を取得した場合(PDF/321KB)
13 配偶者が居住建物の共有持分及び配偶者居住権を取得した場合(PDF/362KB)
14 配偶者が居住建物の敷地の所有権及び配偶者居住権を取得した場合(PDF/352KB)
15 居住建物が店舗併用住宅である場合(PDF/331KB)
16 居住建物の敷地が借地権である場合(PDF/332KB)
17 存続年数が残存耐用年数を超える場合(PDF/331KB)
18 相続開始前に居住建物の増改築がされた場合(PDF/330KB)
19 2以上の筆からなる1画地の宅地を2以上の者が取得した場合(PDF/472KB)
● 相続開始時に居住建物の一部が賃貸の用に供されている、又は、相続開始の直前において居住建物若しくはその敷地が共有である場合
20 賃貸あり(居住建物及びその敷地の共有なし)の場合(PDF/334KB)
21 使用貸借による貸付けがされている場合(PDF/323KB)
22 居住建物のみ共有(賃貸なし)の場合(PDF/348KB)
23 居住建物のみ共有(賃貸あり)の場合(PDF/359KB)
24 居住建物の敷地のみ共有(賃貸なし)の場合(PDF/348KB)
25 居住建物の敷地のみ共有(賃貸あり)の場合(PDF/361KB)
26 居住建物及びその敷地が共有(賃貸なし)の場合(PDF/349KB)
27 居住建物及びその敷地が共有(賃貸あり)の場合(PDF737KB)
28 相続開始時と配偶者居住権が設定された時の「賃貸の用に供されている部分以外の部分の割合」が異なる場合 (PDF/316KB)
29 一時的な空室を「賃貸部分」として取り扱うこととした場合(PDF/356KB)
《配偶者居住権が設定されている建物等を相続又は贈与により取得した場合》
30 配偶者居住権が設定されている建物等を相続により取得した場合(PDF/324KB)
31 配偶者居住権が設定されている建物等を贈与により取得した場合(PDF/415KB)
【 参考資料 】
表1 配偶者居住権等の評価で用いる建物の構造別の耐用年数(PDF/359KB)
表2 第22回生命表(完全生命表)に基づく平均余命(PDF/859KB)
表3 複利現価率(3%)(PDF/541KB)

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