全国健康保険協会は、令和5年度政府予算案を踏まえた収支見込みについて(概要)について、下記内容を発表しました。
【医療分】
令和5年度協会けんぽの収支見込みについては、平均保険料率を10%と設定した上で、政府予算案(薬価改定等)を踏まえて算出した結果、単年度収支差は2,100億円、令和5年度末時点の準備金残高は4兆9,600億円が見込まれます。
収入について、収入総額は令和4年度(決算見込み)から900億円の減少となる見込みです。これは、被用者保険の適用拡大(※)で短時間労働の公務員が協会けんぽから共済組合への適用となる(被保険者数が減少する)影響等によって、保険料収入が減少することによるものです。
支出について、支出総額は令和4年度(決算見込み)から1,400億円増加する見込みです。
これは、主に、団塊の世代が後期高齢者になり始めていることで、後期高齢者支援金が増加すること、令和4年度は令和2年度分の拠出額が精算されたことによる戻り分(マイナス精算)の影響が大きくありましたが、令和5年度はその影響が小さくなること等によるものです。
※被用者保険の適用拡大は令和4年10月から開始されているため、令和4年度は10月~2月の5か月分の影響を見込んでいましたが、令和5年度は12か月分の影響を見込んでいます。
【介護分】
介護保険の保険料率については、単年度で収支が均衡するよう、介護納付金の金額を総報酬額で除したものを基準として算出することになります。令和5年度の介護納付金の金額や令和4年度末に見込まれる不足分等を踏まえると、令和5年度の介護保険料率は、令和4年度の介護保険料率1.64%よりも0.18%ポイント増加し、1.82%となります。
なお、介護納付金については、令和5年度は1兆1,100億円の見込みであり、令和4年度から600億円増加する見込みです。これは、介護給付費の増加等により増加したものです。
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