テレビや新聞で新メニューを取材して欲しいですが、うちみたいな小さい店舗では難しいでしょうか?(経済産業省・中小企業庁)

経済産業省・中小企業庁は、テレビや新聞で新メニューを取材して欲しいですが、うちみたいな小さい店舗では難しいでしょうか?と題して、下記内容を発表しました。

新しいメニューを開発しました。テレビや新聞で新メニューを取材して欲しいですが、うちみたいな小さい店舗では難しいでしょうか?

個人経営のカフェのオーナーです。かき氷ブームに乗って、仲の良い地元の農家さんとコラボレーションをして、新しいかき氷のメニューを作りました。SNSなどでは告知していますが、農家さんとも「テレビで取材して欲しいね」という話も出ています。うちみたいな小規模の店舗でも取材をしてもらえる方法などはあるのでしょうか?

回答

SNSでの告知もとても重要ですが、せっかく作った新メニュー、テレビや新聞で取材をして欲しいですよね。個人経営のお店であったり小規模の企業でも、取材対象が面白いものであれば十分に取材される可能性はあります。
そのためには、この新商品の情報をテレビや新聞などのメディアに伝えなくてはなりません。伝える方法としてはパブリシティ(プレスリリース)があります。
主な手順は

1.メディアへのお手紙(プレスリリース)を書く
2.メディアへプレスリリースを送る

となります。
パブリシティは、コストもあまりかからない手法ですので、今回のような自信のある新メニューでしたら、ぜひともチャレンジすると良いと思います。

取材をしてもらうと販路拡大のチャンス!

「〇〇という番組で紹介してもらったら、行列ができた!」、「雑誌の〇〇特集で選ばれたら、遠方から新規のお客さんが来た!」のような話を聞いたことがある方もいると思います。このように、広告ではなく、番組内や記事、コンテンツで紹介してもらうことを、専門用語でパブリシティといいます。

表1.パブリシティの強みと弱み(筆者作成)

  強み 弱み
パブリシティ(プレスリリース) ・記事や番組で取り上げられると、興味がある人には伝わりやすい。
・金銭的コストはあまりかからない。
・掲載してもらえるかどうかはわからない(掲載可能性は低い)
・どのように紹介されるかは、わからない。
広告 ・お金を払えば確実に掲載される。
・掲載する内容は、基本、自分達で決められる。
・広告は視聴者に敬遠されがちなため、見てもらえない可能性は高い。
・人気のあるメディアになればなるほど、金銭的コストは高くなる。

掲載されると効果は高い!ただし、掲載してもらうのが難しい

パブリシティの一番の強みは興味がある人に見てもらえることです。視聴者は、自分の好きな番組や雑誌のコンテンツであれば広告と違いじっくりと見る可能性が高いです。その中で、好きなタレントが新メニューを褒めたりしたら、実際に食べたくなるのが人間の心理です。
一方で、一番の弱みは取材されることの難しさです。人気の番組や雑誌であれば、毎日のようにいろいろな会社や店舗から情報が届きます。その中で選ばれるのは、なかなか難しいことです。
ただ、表1にもあるように、コストがあまりかからない手法なので、チャレンジする価値は十分にあると思います。

パブリシティの方法は、2つだけ

「金銭的コストはかからないけど、大変でしょう」と思われる方もいると思いますが、実際に行う作業は以下の2つだけになります。

1.メディアへのお手紙(プレスリリース)を書く
2.メディアへプレスリリースを送る

1.メディアへのお手紙(プレスリリース)を書く

こちらからメディアに情報提供をしないと、新しいメニューができたことも知ってもらえません。こちらが提供したい情報をまとめて、マスコミの記者さん宛にお手紙(プレスリリース)を書きましょう。
急にお手紙と言われてもなかなか書きづらいと思いますので、最初は以下の2点を使って書いてみましょう。

検索エンジンを使って、同業者のプレスリリースを参考にする

インターネット上には過去のプレスリリースの原稿がたくさんあります。慣れるまでは同業者のプレスリリースを参考にするのが一番の近道になります。検索エンジンで「(業種名or 商品品種) プレスリリース」で検索すると、たくさんの参考事例が見つかります。

「新規性」、「話題性」、「社会性」

記者さんは、なんでもかんでも記事にしてくれるわけではありません。よく言われるのが「新規性」、「話題性」、「社会性」の3点になります。今回のかき氷であれば、今まで誰も作ったことのないような味や形であれば、新規性は高くなります。話題性は、「旬」や「ブーム」、「口コミしたくなる奇抜さ」などが当てはまります。社会性は、今回であれば、地域の農作品が「出荷できない規格外や傷があるものを活用」しているのであれば、社会性は高くなります。
情報提供する内容にこの3点が当てはまるのであれば、プレスリリースに強調して書いてみてください。

2.メディアへプレスリリースを送る

最後は完成したプレスリリースをメールやFAXで送るだけです。と言われても、送り先がわからない方も多いかもしれません。

「情報提供はこちら」を探す

メディアの記者さんたちも面白い情報はないか常に探しています。自分が取材してほしいメディアに「情報提供はこちら」や「ご意見・情報提供」などの連絡先が掲載されている場合もあります。それを一つずつ探していく方法があります。

プレスリリース配信サービスを使う

最近よく使われているのは、「プレスリリース配信サービス」です。配信サービスを使えば、そこに登録しているメディアへプレスリリースを配信することができます。1回あたりの配信費用や配信数も、サービスによって色々とありますので、比較をして自分に合うサービスで配信することをお勧めします。

最初から全国放送を狙わず、身近な媒体から

全国放送の人気番組や大手新聞や雑誌に最初から取材されるのは、競争も激しく正直難しいと思います。ただ、地元の新聞やインターネット媒体・フリーペーパーなどは、積極的に地元の情報を集めていますので十分にチャンスはあります。最初は、反響がそこまで大きくないかもしれませんが、情報を発信すると誰が見ていて、どういう風に発展していくかは誰にもわかりません。コストが低いのでダメで元々の気持ちで、ぜひともチャレンジしてみてください。

回答者
中小企業診断士 仲田 俊一

 

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