令和7年 地価公示価格(東京都分)の概要 調査基準日:令和7年1月1日<東京都>

東京都は、令和7年 地価公示価格(東京都分)の概要 調査基準日:令和7年1月1日について、下記内容を発表しました。

地価公示は、地価公示法に基づき、国土交通省の土地鑑定委員会が標準地を選定し、毎年1月1日時点の調査を行い、価格を判定して、一般の土地の取引価格の指標等として公表するもので、昭和45年以降毎年実施している。令和7年の東京都分の地点数は2,602地点(うち隔年で調査を行う42地点について調査を休止。調査実施地点数は2,560地点)で、用途区分ごとの調査実施地点数は、住宅地1,661地点、商業地851地点、工業地40地点、林地8地点となっている。

1 令和7年地価公示価格(東京都分)の動向

東京都全域で見た場合、住宅地、商業地及び全用途(住宅地、商業地及び工業地の計)で対前年平均変動率(以下「変動率」という。)は4年連続でプラス、工業地は12年連続でプラスとなった。
令和6年地価公示では、区部1,578地点、多摩地区935地点の計2,513地点で価格が上昇し、多摩地区13地点、島部2地点の計15地点で価格が下落したが、令和7年公示では、前年との比較が可能な継続地点2,542地点のうち2,483地点で価格が上昇し、13地点で価格が下落した。
上昇した2,483地点の地区別内訳は、区部が継続地点1,552地点中1,551地点、多摩地区が同972地点中932地点、島部が同18地点中0地点で、用途別の内訳は、住宅地が同1,647点中1,603地点、商業地が同847地点中840地点、工業地が同40地点中40地点、林地が同8地点中0地点である。
下落した13地点の地区別内訳は、多摩地区が8地点、島部が5地点で、用途別の内訳は、住宅地が6地点、商業地が2地点、林地が5地点である。林地は全て多摩地区の地点である。
また、価格横ばい(前年から価格変動がない)の地点は46地点で、地区別内訳は、区部が1地点、多摩地区が32地点、島部が13地点となっている。用途別の内訳は、住宅地が38地点、商業地が5地点、林地が3地点である。

(1)住宅地

区部

  • 区部全域の変動率は7.9%となり、令和6年の5.4%から上昇幅が拡大した。4年連続で全23区の変動率がプラスとなった。
  • 上昇率が最も高かったのは13.9%の中央区(前年7.5%)で、12.7%の港区(同7.2%)、12.5%の目黒区(同7.3%)がこれに続いている。
  • 上昇率が最も小さかったのは5.1%の江戸川区(前年4.6%)で、5.3%の練馬区(同4.0%)、5.4%の葛飾区(同4.2%)がこれに続いている。

多摩地区

  • 多摩地区全域の変動率は3.4%となり、令和6年の2.7%から上昇幅が拡大した。
    3年連続で全26市2町の変動率がプラスとなった。
  • 上昇率が最も高かったのは7.0%の調布市(前年4.5%)で、5.9%の狛江市(同4.2%)、5.3%の武蔵野市(同4.3%)と府中市(同4.4%)がこれに続いている。
  • 上昇率が最も小さかったのは0.7%の日の出町(前年1.2%)で、0.9%のあきる野市(同1.3%)、1.2%の青梅市(同1.3%)と福生市(同1.6%)がこれに続いている。

(2)商業地

区部

  • 区部全域の変動率は11.8%となり、令和6年の7.0%から上昇幅が拡大した。3年連続で全23区の変動率がプラスとなった。
  • 上昇率が最も高かったのは16.3%の中野区(前年8.2%)で15.1%の杉並区(同8.0%)、14.8%の台東区(同9.1%)がこれに続いている。
  • 上昇率が最も小さかったのは7.7%の世田谷区(前年5.2%)と練馬区(同5.0%)で、7.8%の大田区(同5.7%)がこれに続いている。

多摩地区

  • 多摩地区全域の変動率は5.3%となり、令和6年の3.8%から上昇幅が拡大した。3年連続で全26市1町の変動率がプラスとなった。
  • 上昇率が最も高かったのは9.2%の府中市(前年4.9%)で、8.2 %の調布市(同5.1%)、7.9 %の武蔵野市(同5.8%)がこれに続いている。
  • 上昇率が最も小さかったのは0.7%のあきる野市(前年1.6%)で、1.6%の羽村市(前年2.2%)と瑞穂町(同1.6%)がこれに続いている。

〔地区別・用途別対前年平均変動率〕

(単位:%)
項目
地区
住宅地 商業地 工業地 全用途
7年 6年 7年 6年 7年 6年 7年 6年
区部 7.9 5.4 11.8 7.0 9.6 4.8 9.6 6.0
多摩地区 3.4 2.7 5.3 3.8 5.5 4.9 3.8 3.0
島部 -0.3 -0.1 -0.3 -0.3 -0.3 -0.1
東京都全域 5.7 4.1 10.4 6.3 7.8 4.8 7.3 4.8

※林地は除く

(3)地価の半年単位の動向

  • 東京都地価調査の基準地と同一地点である標準地(以下「共通地点」という。)216地点について、前半期(令和6年1月1日~同年7月1日)・後半期(令和6年7月1日~令和7年1月1日)の平均変動率(以下「半期変動率」という。)を見た場合、いずれの区分でもプラスとなり、前半期より後半期の半期変動率が高くなっている。
  • 令和5年1月1日から令和6年1月1日までにおける半期変動率と比較して推移を見ると、いずれの区分においても、半期変動率の上昇幅が継続的に拡大している。

〔東京都地価調査との共通地点における動向〕

(単位:%)
令和5年 令和6年
前半期
(R5.1.1~R5.7.1)
後半期
(R5.7.1~R6.1.1)
年間 前半期
(R6.1.1~R6.7.1)
後半期
(R6.7.1~R7.1.1)
年間
区部 住宅地 2.4 2.9 5.4 3.8 4.4 8.3
商業地 2.9 4.1 7.1 5.2 6.4 12.0
全用途 2.6 3.5 6.2 4.5 5.5 10.2
多摩地区 住宅地 1.4 1.9 3.4 3.8 4.4 8.3
商業地 1.9 2.6 4.5 2.4 3.6 6.1
全用途 1.6 2.2 3.8 2.1 2.7 4.8
東京都全域 住宅地 2.0 2.5 4.5 2.9 3.5 6.6
商業地 2.6 3.7 6.4 4.5 5.7 10.5
全用途 2.2 3.0 5.4 3.6 4.5 8.4

2 地価動向の背景

住宅地

  • 区部では、テレワークの定着等によるより広い住宅を求めるニーズや富裕層を中心にした旺盛な需要により、都心区及び隣接する利便性や住環境に優れた区を中心に幅広く地価が上昇した。
  • 多摩地区では、再開発事業及び区画整理事業等により住環境が向上した地域、駅徒歩圏内の接近性が優る利便性の高い地域では、緩やかな上昇で推移している。一方、居住者の減少・高齢化が進んでいる地域、バス便利用の地域や丘陵地等は下落や横ばい傾向にある。

商業地

  • 訪日外国人観光客の大幅な増加を受けて出店需要が強まっている都心区や、駅周辺の大規模な再開発事業の進展による影響を受けた区のほか、店舗併用のマンション需要の高まりにより上昇率が高い区が見られた。一方、多摩地区では、都心部に近いエリアで比較的上昇率が高く、西に行くに従って横ばい傾向となっている。また、駅前再開発等が多い中央線及び京王線の駅前周辺で店舗需要回復、マンション需要との競合で上昇した。

工業地

  • 区部では、物流施設の地点はEコマースの進展から湾岸部を中心に上昇率が高い。また、マンション建設が可能な土地は需要が競合し、上昇傾向にある。多摩地区では、大規模工業地は物流施設等の用地としての需要が見られるが、小規模工業地は地元の中小事業者に需要が限定され、地価の上昇が限定的である。

発表した地価公示価格(東京都分)はインターネットで3月18日(火曜日)17時00分よりご覧いただけます。

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