東京都は、令和8年東京都基準地価格の概要 調査基準日:令和8年7月1日について、下記内容を発表しました。
国土利用計画法に基づく令和8年7月1日時点の東京都の基準地価格については、都内1,295地点の選定基準地の調査を行い、各地点の価格を令和8年9月16日付で公表する。
用途区分ごとの地点数は、住宅地776地点、商業地483地点、工業地19地点、宅地見込地6地点、林地11地点である。
地区の分類及び地点数の配分は、次の内訳のとおりである。
[区部]
- 都心5区
千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区(5区:170地点) - その他区
文京区、台東区、墨田区、江東区、品川区、目黒区、大田区、世田谷区、中野区、杉並区、豊島区、北区、荒川区、板橋区、練馬区、足立区、葛飾区、江戸川区(18区:562地点)
[多摩地区]
- 北多摩地区
立川市、武蔵野市、三鷹市、府中市、昭島市、調布市、小金井市、小平市、東村山市、国分寺市、国立市、狛江市、東大和市、清瀬市、東久留米市、武蔵村山市、西東京市(17市:252地点) - 南多摩地区
八王子市、町田市、日野市、多摩市、稲城市(5市:206地点) - 西多摩地区
青梅市、福生市、羽村市、あきる野市、瑞穂町、日の出町、檜原村、奥多摩町(4市3町1村:77地点)
[島部]
大島町、新島村、神津島村、三宅村、八丈町、小笠原村(2町4村:28地点)
1 令和8年基準地価格の動向
(1)全域的な動向
東京都全域でみた場合、住宅地、商業地、工業地及び宅地見込地の計(以下「全用途」という。)における対前年平均変動率(以下地点ごとの対前年変動率を「変動率」といい、地区・用途等の区分ごとに算出した対前年平均変動率を「平均変動率」という。)は、14年連続でプラスとなった。用途別では、住宅地の平均変動率は14年連続でプラス、商業地は5年連続でプラスとなった。
また、令和7年は、区部722地点、多摩地区484地点、島部0地点の計1,206地点で価格が上昇したが、令和8年は、1,208地点で価格が上昇した。地区別の内訳は、区部が726地点中全726地点、多摩地区が531地点中482地点、島部が28地点中0地点で、用途別の内訳は、住宅地が770地点中720地点、商業地が479地点中467地点、工業地が19地点中全19地点、宅地見込地は6地点中2地点、林地は11地点中0地点である(本年新規設定及び選定替した地点を各母数から除く)。
前年から価格が下落した地点は、令和7年は15地点(区部0地点、多摩地区11地点、島部4地点)だったが、令和8年は17地点(区部0地点、多摩地区11地点、島部6地点)となった。前年から価格変動がない(0.0%)の地点は、令和7年は58地点(区部0地点、多摩地区35地点、島部23地点)だったが、令和8年は60地点(区部0地点、多摩地区38地点、島部22地点)となった。
地区別・用途別対前年平均変動率(単位:%)
| 項目
地区 |
住宅地 | 商業地 | 工業地 | 全用途 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 令和7年 | 令和8年 | 令和7年 | 令和8年 | 令和7年 | 令和8年 | 令和7年 | 令和8年 | |
| 区部 | 8.3 | 8.7 | 13.2 | 13.3 | 12.8 | 13.8 | 10.8 | 11.1 |
| 多摩地区 | 3.5 | 3.5 | 5.3 | 5.6 | 6.9 | 5.7 | 3.8 | 3.9 |
| 島部 | -0.1 | -0.2 | -0.2 | -0.3 | ― | -0.1 | -0.3 | |
| 東京都全域 | 5.6 | 5.8 | 11.2 | 11.4 | 10.6 | 10.8 | 7.7 | 7.9 |
(2)住宅地の動向
区部
- 区部全域の平均変動率は8.7%となった。令和7年の8.3%から上昇幅が拡大した。全23区で平均変動率がプラスとなった。
- 平均変動率が最も高かったのは港区の16.3%(前年13.7%)で、台東区の15.6%、文京区の13.8%がこれに続いている。
- 地区別の平均変動率は、都心5区13.2%(前年12.9%)、その他区8.1%(前年7.7%)で、ともに令和7年と比較して上昇幅が拡大した。
- 区部では、令和7年は全349地点で価格が上昇し、令和8年においても全350地点で価格が上昇した。
多摩地区
- 多摩地区全域の平均変動率は前年と同率の3.5%となった。26市1町で平均変動率がプラスとなり、日の出町、檜原村、奥多摩町の2町1村が0.0%だった。
- 平均変動率が最も高かったのは国立市の7.5%(前年8.0%)で、国分寺市の7.0%、立川市の5.6%がこれに続いている。
- 多摩地区では、令和7年は371地点で価格が上昇し、令和8年においては370地点で価格が上昇した。また、令和7年は4地点で価格が下落したが、令和8年においては2地点で価格が下落した。
(3)商業地の動向
区部
- 区部全域の平均変動率は13.3%となった。令和7年の13.2%から上昇幅が拡大した。全23区で平均変動率がプラスとなった。
- 平均変動率が最も高かったのは台東区の19.6%(前年18.2%)で、北区と荒川区の16.9%がこれに続いている。
- 地区別の平均変動率は、都心5区13.5%(前年14.8%)、その他区13.3%(前年12.3%)で、令和7年と比較して都心5区は上昇幅が縮小、その他区は拡大した。
- 区部では、令和7年は全361地点で価格が上昇し、令和8年においても全364地点で価格が上昇した。
多摩地区
- 多摩地区全域の平均変動率は5.6%となった。令和7年の5.3%から上昇幅が拡大した。25市1町で平均変動率がプラスとなり、あきる野市、奥多摩町が0.0%となった。
- 平均変動率が最も高かったのは国立市の9.6%(前年7.8%)で、立川市の9.2%、三鷹市と国分寺市の8.9%がこれに続いている。
- 多摩地区においては、0.0%だったあきる野市及び奥多摩町の4地点を除く103地点で価格が上昇した。
(4)工業地の動向
- 平均変動率は地点の置かれた全区市町でプラスとなった。
- 区部全域の平均変動率は13.8%となり、令和7年の12.8%から上昇幅が拡大した。
- 多摩地区全域の平均変動率は5.7%となり、令和7年の6.9%から上昇幅は縮小した。
(5)地価の半年単位の動向
- 地価公示の標準地と同一地点である基準地(以下「共通地点」という。)のうち、前半期(令和7年7月1日~令和8年1月1日)・後半期(令和8年1月1日~同年7月1日)で比較可能な216地点の変動率をみた場合、全地点において年間変動率で地価が上昇しているが、このうち128地点は前半期の変動率より後半期の変動率が低かった。
- なお、住宅地及び商業地の共通地点を区部・多摩地区に分け、前半期・後半期・年間の平均変動率を令和7年と令和8年で比較すると、右表のとおりである。
地価公示の標準地と同一地点である基準地の動向(単位:%)
| 令和7年 | 令和8年 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 前半期 令和6年7月1日~令和7年1月1日 |
後半期 令和7年1月1日~令和7年7月1日 |
年間 | 前半期 令和7年7月1日~令和8年1月1日 |
後半期 令和8年1月1日~令和8年7月1日 |
年間 | ||
| 区部 | 住宅地 | 4.4 | 4.3 | 8.9 | 4.7 | 4.2 | 9.1 |
| 商業地 | 6.4 | 6.4 | 13.3 | 7.0 | 6.4 | 13.8 | |
| 全用途 | 5.5 | 5.3 | 11.1 | 5.8 | 5.3 | 11.5 | |
| 多摩地区 | 住宅地 | 2.2 | 2.2 | 4.4 | 2.4 | 1.9 | 4.3 |
| 商業地 | 3.6 | 2.4 | 6.1 | 4.0 | 2.5 | 6.7 | |
| 全用途 | 2.7 | 2.3 | 5.0 | 2.9 | 2.1 | 5.1 | |
| 東京都全域 | 住宅地 | 3.5 | 3.4 | 7.1 | 3.7 | 3.3 | 7.1 |
| 商業地 | 5.7 | 5.3 | 11.4 | 6.2 | 5.4 | 12.0 | |
| 全用途 | 4.5 | 4.2 | 9.0 | 4.8 | 4.2 | 9.3 | |
2 地価動向の背景
(1)経済の動向(全国)
「月例経済報告」基調判断は、令和7年9月から令和8年1月にかけては「景気は、米国の通商政策による影響が自動車産業を中心にみられるものの、緩やかに回復している。」、令和8年2月は「景気は、米国の通商政策の影響が残るものの、緩やかに回復している。」との見解であった。令和8年3月から直近7月までは「景気は、緩やかに回復しているが、中東情勢の影響を注視する必要がある。」と中東情勢の影響について言及している。(出典:内閣府「月例経済報告」)
(2)住宅市場の動向(東京都)
- 令和7年度の東京都における新設住宅着工戸数は111,793戸で、前年度比-17,778戸(-13.7%)となっている。主な内訳をみると、持家が-5.9%、貸家は-7.4%、分譲住宅は-25.8%(うちマンションは-39.2%、一戸建ては-2.8%)となっている。地域別でみると、都心3区(千代田区、中央区、港区)は-56.8%、区部全体は-18.7%、市部は+6.6%となっている。(出典:東京都住宅政策本部「住宅着工統計」)
- 令和8年1月から6月までの東京都区部の新築マンションの供給戸数は2,684戸で、前年同期比-280戸(-9.4%)となっている。同期間の戸当たり平均価格は1億4,249万円(前年同期比+9.1%)、平方メートル当たり単価の平均は222.6万円/平方メートル(前年同期比+10.5%)となっている。東京都下は同じく供給戸数は1,032戸(+13.7%)、戸当たり平均価格は7,550万円(+10.5%)、平方メートル当たり単価の平均は111.8万円/平方メートル(±0.0%)となっている。(出典:株式会社不動産経済研究所「首都圏マンション市場動向」)
- 令和7年7月から令和8年6月までの東京都における中古マンションの新規登録件数は104,885件で、前年同期比+3,304件(+3.3%)となっている。同期間の中古マンションの成約件数は25,601件で、前年同期比+2,659件(+11.6%)となっている。(出典:公益財団法人東日本不動産流通機構「Market Watch」)
(3)オフィス市場の動向(東京都・都心5区)
令和7年7月から令和8年6月までの都心5区のオフィスビル(基準階面積100坪以上)空室率は、3%から1%台へと低下している。令和7年8月から10か月連続で2%台だったが、令和8年6月の空室率は1.99%で、令和2年6月から約6年ぶりに1%台となった。(出典:三鬼商事株式会社「オフィスマーケットデータ」)
(4)不動産投資市場の動向
令和8年6月末のJ-REITの資産規模(運用資産額)は、24兆5,204億円で、前年同月比+7,472億円(+3.0%)となっている。(出典:一般社団法人不動産証券化協会「ARES マンスリーレポート」)
(5)人口の動向(東京都)
令和8年1月1日現在の東京都の総人口は1,407万7,552人で、令和7年1月1日と比較して+75,018人(+0.54%)となっている。地区別の増減率は、区部+0.68%、多摩地区市部+0.24%、多摩地区町村部-0.83%、島部-2.77%となっている。
令和8年1月1日現在の生産年齢人口(15~64歳)は941万4,289人で、令和7年1月1日と比較して+82,173人(+0.88%)となっている。地区別の増減率は、区部+1.08%、多摩地区市部+0.41%、多摩地区町村部-0.47%、島部-2.22%となっている。令和8年1月1日現在の人口総計に占める生産年齢人口の割合は、東京都全体では66.87%、地区別では、区部68.60%、多摩地区市部63.07%、多摩地区町村部55.21%、島部53.44%で、令和7年1月1日の割合と比較していずれの地区も上昇している。(出典:東京都総務局「住民基本台帳による東京都の世帯と人口」)
(6)訪都旅行者数及び観光消費額の動向(東京都)
令和7年に東京都を訪れた旅行者数は日本人旅行者が約4億7,996万人(前年同期比+0.1%)、外国人旅行者が約2,865万人(同+15.6%)となった。また、令和7年の観光消費額は、日本人旅行者の消費額が約5兆5,763億円(前年同期比+1.1%)、外国人旅行者が約4兆5,534億円(同+14.9%)となった。(出典:東京都産業労働局「2025年東京都観光客数等実態調査」)
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