「キャリアコンサルタントの継続的な学びの促進等に関する報告書」を公表します(厚生労働省)

厚生労働省は、「キャリアコンサルタントの継続的な学びの促進等に関する報告書」を公表しました。
 厚生労働省では、このたび、「キャリアコンサルタントの継続的な学びの促進等に関する報告書」を取りまとめましたので、公表します。
 この報告書は、有識者で構成される「キャリアコンサルタント登録制度等に関する検討会」(座長:花田光世 慶應義塾大学 名誉教授)での議論をまとめたものです。
 報告書では、キャリアコンサルタントの継続的な学びを進める観点から、今後必要と考えられるスーパービジョン*の実施体制の整備や実践経験の機会の確保等について課題を整理しています。併せて、キャリアコンサルタント登録制度やこれに関連する施策として更に進めていくことが望ましいと考えられる施策の方向性について提言を行っています。
 厚生労働省では、今後、この報告書を踏まえ、キャリアコンサルタント登録制度や関連施策の立案・運用改善などを行い、キャリアコンサルタントの養成や質の向上、キャリアコンサルティングの普及促進を図ることで、労働者などのキャリア形成支援を一層推進していきます。
*キャリアコンサルティングの能力を高めるためにスーパーバイザー(指導者)から指導やアドバイスを受けること
【報告書のポイント】
1 キャリアコンサルタントの「継続的な学び」の対応の方向性
 ○ キャリアコンサルタントは4.7万人(令和元年12月時点)を超え、順調に増加。引き続き養成を進めていくことが必要。併せて、質の向上に努めていく必要があり、そのためには、キャリアコンサルタント自身の継続的な学びが不可欠。
 ○ 相談内容が複雑化・高度化しており、適切に対応するためには、定期的にスーパービジョンを受けることが有効。このため、スーパービジョンの実施体制(具体的には、スーパーバイザーを養成するためのカリキュラムの構築や当該カリキュラムによるスーパーバイザーの養成、スーパービジョンの機会提供など)を整備していくことが必要。
 ○ 習得能力を十分に発揮できる実践力を高めるため、実践経験が不可欠であり、その機会を確保できる環境整備が必要。
 ○ 養成・更新講習とも都市部を中心に設定されており、地域で活動するキャリアコンサルタントにとって受講の機会が限られる現状であり、地域ニーズを踏まえた講習の設定を積極的に推進することが必要。
2 今後のキャリアコンサルタント登録制度の推進に向けて
 ○ 産業界、企業に対して、キャリアコンサルティングの有用性やキャリアコンサルタントの果た しうる役割について十分な理解を促すこと、また、労働者が企業内・外でキャリアコンサルティングを受けられる環境整備・仕組みの導入について、取組を進めていくことが必要。
 ○ 国において新たに整備されたキャリア形成サポートセンターにおいて、企業におけるセルフ・キャリアドックの導入推進や在職労働者を対象としたキャリアコンサルティングを行う相談窓口の整備がされているところ。こうした事業を通じて、より広く社会においてキャリアコンサルタントやキャリアコンサルティングについての認知・理解が進むことを期待。 
別添1 キャリアコンサルタントの継続的な学びの促進等に関する報告書(概要)[PDF形式:256KB]
■別添2 キャリアコンサルタントの継続的な学びの促進等に関する報告書[PDF形式:200KB]

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