マンガでわかる「はじめての経営計画」編(経済産業省・中小企業庁)

経済産業省・中小企業庁は、マンガでわかる「はじめての経営計画」編について、下記内容を発表しました。

補助金虎の巻

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マンガでわかるミラサポplusシリーズ マンガで分かる、はじめての経営計画

事業者のみなさん、「経営計画(中長期の事業計画)」をつくったことがありますか?
補助金を申請したり、融資を申し込んだりする時に、「経営計画」が求められて作成した事業者の方もいるかもしれません。
しかし本来、経営計画は補助金や融資のために作成するものではなく、事業を継続・発展させて、目標を達成するためのものです。

今回は、はじめて経営計画づくりに挑戦する方のために、経営計画作成アプリ「経営計画つくるくん」を使った、「経営計画」の作成方法について、ご紹介します。

マンガで分かる、はじめての経営計画①

マンガで分かる、はじめての経営計画②

なぜ、経営計画か必要なのか?

経営計画は、事業を継続・発展させて、経営ビジョンや目標を達成するための計画です。経営計画を持たない経営は、まるで「地図のない旅」のようなものです。ちょっと想定外のこと、課題にぶつかると、あっという間に道に迷ってしまいます。また、本当に目的地に近づいているのかどうかもよく分かりません。

経営計画があれば、事業者が「いまいる場所」が分かり、「目的地までの距離」が明確になります。もちろん時には計画を修正しなくてはならないこともあるでしょう。しかし経営計画があれば、その時に「一体、どこが間違っていたのか」を見つけることができます。

経営者のなかには「頭の中に経営計画があるからいいよ」と言う人がいますが、頭の中のものを他人に見せるのは大変です。経営計画を書類にすることで、支援機関や金融機関からの支援を受けやすくなり、補助金の申請や融資の申込にも役立ちます。
また、従業員が一つになってワンチームで戦うためにも、経営計画の形でゴールや勝利条件を明確に示すことが必要です。経営計画が経営に欠かせないものであることはこのことからも分かると思います。

経営計画作成アプリ「経営計画つくるくん」

経営計画には決まったフォーマットはなく、経営理念、自社の特色・強み、経営の課題、課題の解決方法、スケジュール、収益計画、将来ビジョンなどを記載していきます。

しかし、はじめて経営計画をつくろうとした時には、どうやって作ったらいいのか、どこから手をつけていいのか、なかなか分かりません。

そんな事業者の方におすすめしたいのが、短時間(30分程度)で経営計画をつくることができる、経営計画作成アプリ「経営計画つくるくん」です。
「つくるくん」では、①事業の現状について把握、②市場・競合・自社を分析、③将来の目標を設定、④目標達成の方法を決定という4つのステップで、経営計画を作成していきます。質問に対して、選択肢を選んだり、短い文章を書いたりするだけで、計画をつくることができます。

これから、「つくるくん」のフォーマットをベースに、簡単な経営計画のつくり方についてご紹介します。作成の流れをつかんだら、アプリ※をインストールして、経営計画づくりにチャレンジしてみてください。
※ipad、アンドロイド、マイクロソフト版のみで、iphoneではアプリのダウンロードができませんのでご注意ください。

経営計画作成の基本的な流れ

以下は、「つくるくん」の作成手順ですが、経営計画書の基本的な考え方が、とてもよくまとまっています。ぜひ、参考にしてください。

①事業の現状について把握

経営計画は、現在の事業を継続・発展させて、目標を達成するための計画です。まずは、現在の事業の姿について把握することから、経営計画づくりはスタートします。

●企業概要

事業の特徴や概要、利益構成、主要な商品・サービスなどについて整理します。

●事業コンセプト

主要な顧客層、顧客にとってのメリット、事業の流れ・ポイントなどを把握します。

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②市場・競合・自社を分析

経営計画をつくるためには、自社をとりまく環境、顧客のニーズ・競合の動向・社会情勢の変化などを知ることが欠かせません。
市場の動向と競合の状況について把握したうえで、その市場でその競合と戦っていくための、自社の強み、「武器」を見つけていきます。
ちなみに、これは「顧客・競合・自社」の視点から経営を分析する、「3C分析」という分析手法になります。

●市場分析

現在の市場の成長性はあるのか、顧客は何を求めているのか。市場の将来性について、予測を立てていきます。

●競合分析

その市場に、競合は何社くらいあるのか、競合の立地、価格はどうか。競合はどんな戦略をとっているのかを把握します。

●自社分析

その市場で、競合と戦うための「武器」となる強みはどこなのか。品質・価格・納期・人材・営業力など、どこで勝負するのかを検討します。

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③将来の目標を設定

経営計画は「中長期的な事業計画」であり、3~5年の単位でつくることが一般的です。それぞれの年度ごとに、売上高や店舗数、従業員数など、具体的な数値を決めていきます。

●3年後の目標

「つくるくん」では、3年後の目標を立てます。

目標設定 経営計画の目標は、具体的な数値にする必要があります。1年目から3年目の売上・利益の数値目標を設定します。また、目標を達成するために事業領域を見直し、「成長戦略(成長の方向性)」を立てます。
成長戦略 「経営計画つくるくん」では、事業領域を「製品(サービス)・市場」と「既存・新規」を組み合わせて、「既存市場×既存製品」「新市場×既存製品」「既存市場×新製品」「新市場×新製品」の4通りで、成長の方向性を明確にします。ちなみに、これは「アンゾフの成長マトリクス」という経営戦略をつくるための考え方です。
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④目標達成のための方法を決定

目標を達成するための方法を決めます。「3年後の目標」で設定した事業領域、成長の方向性をより具体的にしていきます。「つくるくん」では、「めざす方法」を入力すると、経営計画が完成します。

●めざす方法

「つくるくん」では、「誰に」「何を(製品・サービス)」「どのように」という3つの要素で、自社のビジネスが対象とする「事業領域」を定義して、具体的なイメージを描いていきます。

誰に 事業のターゲット(人・会社)を定めます。人であれば、年齢・性別・地域・家族構成はもちろん、ターゲットの趣味・ライフスタイル・価値観といった要素も考慮します。
会社であれば、業種業態・地域・企業規模・系列などの要素で考えます。
何を
(製品・サービス)
ターゲットに対して、どんな商品やサービスを提供するかを考えます。そして、商品・サービスを通じて、どのような「価値」を与えていくのかについても考えます。
どのように 自社の設備・技術・人材をつかって、どのように「価値」をつくりだしていくのかを考えます。これは、自社の強みとも関わるところです。他社には真似のできない「価値」をつくりだすことができれば、競争優位に立つことができます。

作成した「経営計画書」の活用方法

「つくるくん」で作成した経営計画は、「Excelファイル形式」で書き出すことができます。
完成した経営計画書は「1.企業概要」「2.顧客ニーズと市場の動向」「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」「4.経営方針・目標と今後のプラン」の4つの項目で構成されています。経営企画書に最低限必要な要素を備えていますから、このままでも経営計画書として十分に活用できます。

ただし、補助金の申請や融資の申込にあたっては、所定の書式の「経営計画書(事業計画書)」が必要になることがあります。その時には、「つくるくん」で作成した計画書をベース(骨組み)にしながら、書式にあわせて内容を編集したり、拡充したりしていくと、作りやすいと思います。
また、支援者などと一緒に、つくるくんの「経営計画書」をブラッシュアップしていくことで、本格的な経営計画書を作成することもできます。

経営者が頭の中で描いている事業の成長の方向性・将来イメージを、文書として「見える化」したものが、経営計画書です。経営計画書をもとに、支援者・支援機関から的確なアドバイスを受けることもできます。
また、経営計画は実績を見ながら、毎年作成していきましょう。

経営計画は、経営に欠かせないものです。経営計画作成アプリ「経営計画つくるくん」を、ぜひご利用ください。

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