1.令和2年都道府県別地価調査結果の概要
国土交通省は、令和元年7月以降の1年間の地価について、調査結果を発表しました。
<概要>
(1)全国平均では、全用途平均は平成29年以来3年ぶりに下落に転じた。
用途別では、住宅地は下落幅が拡大し、商業地 は平成27年以来5年ぶりに下落に転じ、工業地は3年連続の上昇であるが上昇幅が縮小した。
(2)三大都市圏をみると、全用途平均は平成25年以来7年連続上昇を続けていたが横ばいとなり、住宅地は平成25年以 来7年ぶりに下落に転じ、商業地・工業地は上昇を継続したが上昇幅が縮小した。
(3)地方圏をみると、全用途平均・住宅地は下落幅が拡大し、商業地は平成30年以来2年ぶりに上昇から下落に転じ、工 業地は平成29年以来3年ぶりに下落に転じた。地方圏のうち、地方四市(札幌市、仙台市、広島市、福岡市)では、 いずれの用途でも上昇を継続したが、上昇幅が縮小した。地方四市を除くその他の地域においては、全用途平均・住宅 地・商業地は下落幅が拡大し、工業地は平成30年以来2年ぶりに上昇から下落に転じた。
★出典 国土交通省HP 令和2年国土交通省都道府県別地価調査結果(圏域別・用途別平均変動率)
2.国税庁の路線価の減額修正について
国税庁の路線価の減額修正について、地価が概ね20%以上下落した場合に路線価を減額修正できる措置を検討を開始し、10月以降に今年1月~6月までの地価動向を踏まえた補正率を公表すると、以前ご案内しました。
結論から申し上げますと、上記1の結果の通り、コロナ禍にあっても路線価の減額修正を検討する20%以上の下落等はみられず、結果として減額修正は行わないものと考えております。
なお、国税庁が10月中に減額修正の可否に関し何らかの発表がないかだけは、注視しておく必要があります。
3.追記~7月以降さらに地価が下落した場合<2020年10月28日加筆>
10月28日に国税庁より、1月~6月分の相続・贈与に関する路線価の減額修正はしない旨、発表がありました。
一方、7月以降さらに地価が下落し、7月から12月分の相続・贈与に適用する路線価に関しては、路線価が見直される地域が出る可能性があります。
現時点では、2021年1月以降の発表の見込みです。
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