「事業会社と研究開発型ベンチャー企業の連携のための手引き(第三版)」を取りまとめました(経済産業省)

経済産業省は、「事業会社と研究開発型ベンチャー企業の連携のための手引き(第三版)」を取りまとめましたと発表しました。
経済産業省は、イノベーションの創出のために重要な「事業会社と研究開発型ベンチャー企業の連携」を促進するため、連携の一つとして近年注目が集まっているコーポレート・ベンチャーキャピタル(以下、「CVC」という)に焦点をあて、CVC活動における課題の整理とその解決策について手引きとして第三版を取りまとめました。
1.背景・目的
昨今、IoT、ビッグデータ、ロボット、AI等の技術革新による第4次産業革命が進展し、製品のライフサイクルが短期化しています。このスピード感に対応していくためには、モノと情報、社会と技術、生産者と消費者など様々な繋がりにより新たな付加価値を創出する“Connected Industries”を生み出すことが重要であり、これを実現する手法として、社内外の技術、人材、ノウハウ等を活用し、迅速かつ効率的にイノベーションを実現する、いわゆる「オープンイノベーション」が有効となります。
特に、大企業などの事業会社にとっては、従来の自前主義から脱却し、新規事業開発等において研究開発型ベンチャー企業*の技術と成長力を取り込んでいくこと、そして研究開発型ベンチャー企業にとっては、自社のコア技術を大企業が持つ販路やマーケティング等のノウハウの助力を得て、より大きなビジネスへとつなげていくことが必要となっています。(*新規性、革新性の高い自社技術を活用して事業を行うベンチャー企業)
しかしながら、我が国は未だにオープンイノベーションの取組、特に事業会社と研究開発型ベンチャー企業による連携が上手く進んでいない現状にあります。このような問題意識から、経済産業省は、一昨年度、事業会社・ベンチャー双方に役立つ『連携のための手引き(初版)』を、昨年度は、事業会社側のベンチャー企業との連携事例に焦点をあてた『連携のための手引き(第二版)』を取りまとめました。
今年度は、さらに連携を進める方法の一つとして近年注目が集まっているコーポレート・ベンチャーキャピタル(以下、「CVC」という)に焦点をあて、国内外の事例調査等を実施するとともに事業会社の社外連携責任者、ベンチャー企業の役員、大学関係者、法務・知財の専門家と共に検討を行い、「事業会社と研究開発型ベンチャー企業の連携のための手引き(第三版)」として取りまとめました。
今後、初版、第二版の2冊の手引きを連携の基礎とし、さらに連携を進めるため連携の手引きとして第三版が活用されることによって、事業会社と研究開発型ベンチャー企業両者の相互理解が深まり、連携が活性化し、次々とイノベーションが生まれ、そして我が国の産業競争力の強化に繋がっていくことを期待しています。
2.手引きの内容とポイント
本手引きは、大きく4つのパートで構成されています。
前半のパート(本文第2項、第3項)では、CVC活動を行う場合の基本として、CVC活動の重要性やベンチャー連携における位置づけについてまとめました。本パートではCVC活動の価値を知って頂くとともに、CVCを立ち上げる前の準備やCVC活動の見直しを行う際に参考して頂ければと思います。
後半のパート(第4項、第5項)では、CVCの設計、運用などCVCを推進する上での問題とその対応策について事例を踏まえまとめています。現状のCVC推進の個々の課題解決には第4項を参照して頂き、CVCを進める上で進め方を検討する際には、先行企業のCVC活動をロードマップ形式にまとめた第5項を参照して頂ければと思います。
事業会社の実務責任者や担当者の方には、本手引き全体を通じ、CVC活動に共通解はなく、各社に合った対応を探していくこと、また本手引きの事例もベストプラクティスを単に示すのではなく、先行企業の取り組みから、自社に必要な対応を導き出すことが重要であることを理解して頂き、自社のこれからの取り組みの参考をして頂ければと思います。
<連携の手引きの目次>
はじめに
事業会社におけるCVC活動の重要性
コーポレート・ベンチャリングにおけるCVCの位置付け
CVC推進上の課題と対応策
先行企業におけるCVC活動事例
3.有識者の声
長谷川 博和 早稲田大学ビジネススクール教授
「CVCは単に事業会社のR&D部門の外部委託ではありません。技術シーズの探索や意思決定スピードの迅速化、起業家精神を社内に浸透させる起爆剤にもなります。またベンチャー企業にとっても単にリスクマネーの獲得だけでなく、連携による企業成長の加速化も期待できます。CVC活動はイノベーションを推進するために必要不可欠なエンジンです。」
増島 雅和 森・濱田松本法律事務所パートナー
「多くの企業がOIの実現策としてCVCを設定していますが、CVCに「one fits all」の戦略があるわけではないことが十分に理解されていない結果、所期の成果を上げられず苦労されている企業が多いように見受けます。
本報告書を通じて、CVCの形態は各社の戦略にフィットしたものである必要があることを理解頂き、見直しの契機として頂くことを大いに期待したいと思います。」
事業会社と研究開発型ベンチャー企業の連携のための手引き(第三版)

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